タイフードセミナー 2009 in KOBE ~タイフードとタイワインの出会い~

2009年6月3日(水)、タイ国政府貿易センター大阪の主催により、神戸ベイシェラトンホテル&タワーズにて行われました。 詳細はこちらをご覧ください。

私は、カービングの作品展示と、第1部のパネルディスカッションのパネラーの一人として参加しました。パネリストとしましては、高いところに登壇して緊張し、言葉でカービングの魅力を十分にお伝えできたかどうかわかりませんが、作品展示に関しましては、少し興奮気味のコメントを頂いたり、写真をたくさん撮ってくださったりと、関心を持って頂けたと感じています。 「カービングはなんとなく知っていたけど、こんなに繊細なものだとは知りませんでした。」との感想も伺い、作品展示の機会を頂いた喜びと共に、ご覧くださった方々の感情のこもったご意見を会場で伺って、もっとカービングのことを多くの方に知って頂きたいと、私も気持ちが高揚しました。

作品展示に予定されていた時間は、1時間程度でした。 作品を会場にセッティングする為の時間としては短かったので、 あまり高さを出せるディスプレイはできませんでしたが、 なるべく今回のセミナーに適した作品にしたいと思い、デザインを考えました。


講師作品全体像

ワインを紹介するセミナーとのことでしたので、ワインをイメージし、赤と白をメインにした構成を考えました。

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スイカのフルーツカービング(左)

初めてカービングをご覧くださる方が多いだろうと想定するときは、スイカのカービングとして、必ずこのバラ一杯のデザインを含めるようにしたいと思っています。私の先生がバラのカービングがお上手だったことも影響し、また最も人気のあるモチーフですので、私もバラの模様を好んでカービングしています。

スイカのフルーツカービング(右)

左のスイカをカービングした時点で、今回用意したスイカがかなり熟れていて、深いカービングのデザインは不可能だと感じました。実は、左のバラのスイカは、細工をしたところの端の方が、果肉が破裂したようになり、離れて浮き上がっています。)当初は、深い細工の模様を考えていましたが、表面だけに浅く細工するこちらのデザインに変更しました。花びらの先端は、緑の皮を残して細工しています。

ハネデューメロンのカービング

こちらのメロンのコンディションも、かなり熟れていて、大ぶりな模様を入れるしかありませんでした。私の作品の個性でもある、“浮き立たせる”というテクニックをご紹介したいと思い、好んでカービングしている“蝶とバラのモチーフ”にしました。皮の部分に蝶を浅く掘り、胴体の部分を果肉にくっつけたまま残し、羽の部分の下側を果肉から切り離します。羽の部分を持ち上げて下のバラのカービングをするときに、今回は果肉が崩れそうなくらいよく熟れていたので、ポコッと蝶の体全体が取れてしまうのではないかと怖かったです。

イエローメロンのカービング

ワインのセミナーでしたので、ぶどうの柄を皮の表面にカービングしました。

縦長の作品

こちらの作品は、左を赤ワインのイメージで、右を白ワインのイメージでカービングしました。写真ではわかりにくいのですが、それぞれワイングラスに挿してアレンジしています。

左のアレンジ

赤ワインをイメージした作品。赤いバラはビーツ。他:オクラ、プチトマト、スモモ。

右のアレンジ

白ワインをイメージした作品。白い花は大根、黄色い花は、黄色いにんじん。他:にんじん、赤ピーマン。

中央手前のアレンジ

赤ワイン、白ワイン、また、ワインに合う料理をイメージしてアレンジしました。ワインはおいしい食事に合わせて味わうと一層楽しむことができます。ベジタブル・フルーツ・カービングの目的も、料理に華やかさを加え、食欲を増進させることだと思っています。赤いバラはビーツ、白い花は大根、オレンジの花はにんじん。他:エシャロット、にんにく、パプリカ