第2回タイカービングコンテスト

2010.5.8

大阪鶴見緑地の「咲くや此の花館」にて、タイカービングのコンテストが行われました。私は、日本タイカービング協会の役員で、コンテストの実行委員、審査員の1人として勤めさせて頂きました。ソープカービング部門36名、フルーツカービング部門25名(2名欠席)の選手が参加されました。ソープカービングのコンテストは、今回初めて行われ、A4サイズの額作品と石鹸ひとつをカービングするレリーフ彫りの作品を事前に提出して頂き、4月23日より展示されました。

【写真】会場の様子。選手と観客との距離は約1m。臨場感たっぷり!

来場された方にアンケートを募り、気に入った作品に投票して頂いたのですが、ゴールデンウィーク中だったことも影響したのか、たまたま会場でみかけたのでという方の回答がほとんどを占め、回収BOXは数日で一杯になっていました。展示をご覧頂いて、興味を持ってくださった証拠だと思い、カービングに携わる者として、嬉しい反響でした。

タイでもソープカービングのコンテストは行われておりません。この度の審査員としてお越しくださったタイ人の先生方も、参加者の力作を見て、「すごいなぁ。」と感心しておられました。野菜や果物のカービングの審査には慣れていらっしゃる先生方も、ソープカービングのコンテストには、じっくり時間をかけて審査をされました。

個性が発揮され、習熟された作品の数々を見ているだけでも興味深く、取り組んだ方々の熱意が感じられました。参加は全て女性でした。

フルーツカービング部門は、実際に会場でカービングの腕を競う競技でした。1時間10分の間に、スイカとメロン1個ずつをカービングし、机の上のゴミも処理して終了します。 当日見に来てくださった方によると、競技が始まって暫くの間、手が震えている選手が数名いらっしゃったと聞きました。この日の来場者は、約1600名(咲くや此の花館様調べ)、会場いっぱいにお越しくださった方々の視線を受けながら、来場客の方を向いてカービングをする為、緊張は必至です!

23名もの方が一斉にカービングする様子は、見ているこちらも興奮し、心躍る光景でした。フルーツカービング部門のエントリーは、男性11名、女性12名で、男性のほとんどが料理に携わる仕事をしている人でした。 審査は7名で行い、最高得点と最低得点を除き、5名の平均点で決定されました。


【写真】ゴールドアワードのメダルと賞状、副賞と共に。左から、タイ人のチャート先生、志摩さん、私、タイ人のジャムノン先生

大変嬉しいことに、私の講座の受講生の志摩英之さんが、ゴールドアワードを受賞されました!

コンテストが終わった後に伺ったのですが、毎日練習してくださったそうです。努力あっての受賞だと思います。おめでとうございました!

コンテスト開催にあたり、スタッフの皆様は、5ヶ月前から何度も事前に打ち合わせをし、イベントの日も真摯に担当の仕事に当たってくださいました。私も、イベントの一週間前後は、毎日2時間程度しか睡眠時間が取れず、それに伴い食事時間も取れず、喉の調子が悪くなり、当日競技説明をしましたが、大変聞き苦しい声になっておりました。企画段階では想定しなかったこと、勉強不足だったこともあり、ご迷惑をおかけした方々には、心からお詫び申し上げます。

まだ始まったばかりで、至らないところも多いと存じますが、タイカービングの発展の為、勉強してまいりたいと思います。審査員の方々、通訳のエニーさん、イベント運営をサポートしてくださった立中様、咲くや此の花館の方々、参加くださった方々、ご来場くださいました方々、スタッフの方々、お礼申し上げます。

〜志摩さんにコメントを頂きました〜

コンテストに出場しようと決めたのは、1月ぐらいでしたが、今の実力のままでは、恥を書きに行くようなもので、特に残り2ヶ月を切った頃からは、毎日どんなに仕事が遅くても、たとえ少しでも彫るようになり ました。練習のしすぎ?体力の無さからか、肩こりからくる歯茎痛や、メロン、スイカを抱えての帰宅が少しキツかったですが、頑張ったかいがありました。あとレッスンの時間が終わっても快く部屋を貸してくださった神戸新聞文化センター ザ・モール姫路の方、次のレッスンぎりぎりまで教えていただいた先生に心から感謝します。

【写真】受賞作品。左はハネデューメロン、右はスイカ(1時間10分の競技時間)